夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
祖父の発作が落ち着き、ようやく、ご挨拶まわりを始めることになる。
祖父の怒りを買った先ほどのような不躾な者は、会場の後方隅に追いやられ、前方では、礼儀を重んじる政財界の大物達が、祖父と私が挨拶にまわるまで待っているのだった。
さながら、天皇家の園遊会の図だろう。
1人1人に、短いながら話しかけてご挨拶させていただく。
必死に覚えた100人。
完璧とはいかないが、祖父の助け舟もあり乗り切ることができた。
「なんとかなっただろう」
たぬき爺い、基、お爺さまのおかげだ。
「さて、婚約者候補5人に挨拶するか。よいか、向こうは、お前の婚約者候補だと薄々気づいとる。どう出てくるか楽しみじゃの」
こっちは、ちっとも楽しくないんですけどね。