夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました

「…はっ。私でお役に立てるかわかりませんが、機会があれば、お話しさせてください」

「よろしく頼む」

先ほどのお付きが祖父の斜め後ろに立ったのを合図のように

「本日はお会いできて光栄でした。次のお約束があるようなので、私は、これで失礼させていただきます」

頭を下げ去っていった勅使川原さま。

まぁ、可もなく不可もなくってとこかしら。

「あやつは腹の内が読めん男よ。次」

「海運業を営む東海林(しょうじ)家ご子息、孝臣さまでございます」

「東海林 孝臣でございます。本日は、久世のお嬢様のお披露目に招待してくださり、まことに光栄です。お会いできる日を楽しみにしていました」

「…うむ。東海林くんは、海運業を手伝っているのか?」

「いいえ、私には兄がいるので、割と自由にさせてもらっています。現在、学生の頃に起業した貿易会社を経営しています」

「そうか…その若さで経営者とは、凄いの」

「今は経営や財政面の勉強をしています。不勉強ながら昔から政治に興味がありまして、いずれ政界にと思っております。将来的には、国の中枢のトップ、いえ、権力を持ち、国の為に尽力するつもりでいます」
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