セカンドマリッジリング【コミカライズ原作】
それから二人はお互いを意識してしまい、黙ってパスタを口には運ぶだけ。花那も颯真も真っ直ぐ相手の顔を見れないままでいた。
それでも食事が済んでしまえば黙っているわけにはいかない。颯真は花那がパスタを食べ終えるのを確認し、デザートメニューを彼女に開いて見せた。
「君は甘いもの、好きだっただろ?」
「ええ、そうだけど……颯真さんは?」
花那の甘いもの好きは昔からで、颯真との結婚生活でもやはり同じだったようだ。一緒に行ったレストランでも、デザートは花那の好みに合わせて作られていた。
しかし花那は颯真が食べないのに自分だけが食べるのは申し訳ないと思い、彼は食べないのかと聞いてみる。
「俺はいい、花那が食べるのを見ているから」
「……困るわ、そんなの」
颯真の返事に、花那は困ったような視線を彼に向ける。それもそのはず、今の状況で颯真からじっと見られてるなんて花那だって恥ずかしいだろう。
しかし颯真はそんな事に気付かないまま……
「なぜ困る? 君は甘いものを食べる時にすごく幸せそうな顔をするだろう? それが見たいんだ」
自分が気付かないうちにそんな顔まで見られていたなんて、颯真の言葉に花那は顔が熱くなっていくのを止められない。
幸せそうな花那の顔が見たい、そんな颯真のセリフは花那の心を大きく揺さぶった。