セカンドマリッジリング【コミカライズ原作】
「ここだよ。さあ、一緒にご両親に挨拶をしよう」
そう言って案内されたのは特に見晴らしの良い場所で、颯真が花那の両親のためにずいぶん気を使ってくれたことが分かる。
こんな場所に二人を共に眠らせてあげることなんて、きっと花那一人では出来なかった筈だ。これは颯真が花那や両親を思ってしてくれた事。
「ありがとう、颯真さん。こんなに良くしてもらってたのに、私は何も返せてなかったんじゃないかしら……」
平凡な自分にここまでして貰っていいのだろうか? 花那に出来ることなんてたがかしれていて、余計に颯真と自分が不釣り合いなのではないかと不安になってしまった。
「俺がしたかったんだ。君のお母さんにも随分励ましてもらったし、彼女は俺に本当の息子のように接してくれたから」
「母が、ですか?」
そういえば颯真は彼女の母は、いつも娘の自慢ばかりしていたと言っていた。花那の知らない所でこっそり二人で会っていたりもしたのかもしれない。
初めて病院で颯真と会ったときは随分不愛想な人だと思ったが、花那の母とはうまく話せていたのだろうか。
「ほら、ご両親が待ってる。久しぶりだからゆっくり話すといい」
そう言って颯真は花那の隣で手を合わせ瞳を閉じる。その横顔がとても綺麗で、花那は思わず見とれてしまった。
視線に気づかれる前に慌てた花那は自分も手を合わせ、瞳を閉じて祈る。
……そんな花那を今度は颯真がジッと見つめている事に、彼女は気付きはしないまま。