妹を溺愛する兄が先に結婚しました
家に帰った俺は、自室の机の引き出しを開けた。
物がごちゃごちゃして普段はあまり開けることがない引き出しの奥に、くしゃくしゃになった1通の手紙がある。
まだ封が切られていない白い封筒。
表面には、俺宛ての住所と名前。
裏面には、住所と【真崎結咲】の文字。
真崎から手紙が来なかった、というのは嘘。
確かに、転校してすぐは来なかった。
だけど、転校して1年以上が過ぎた頃。
たった1通だけ届いたのが、この手紙。
今さら遅い……って握り潰して、捨てずに引き出しの奥に封印したのを思い出した。
数年越しに封を開ける。
シンプルな便箋。
そこに俺の予想していた言葉はなかった。
あったのは、たった2行だけのメッセージ。
────────
手紙を出せなくてごめんなさい。
お元気ですか?
────────
真実を語ろうとしないその言葉を何度も頭の中で反芻して。
「嘘つき」
俺の口から漏れた声は、虚空へと消えていった。
物がごちゃごちゃして普段はあまり開けることがない引き出しの奥に、くしゃくしゃになった1通の手紙がある。
まだ封が切られていない白い封筒。
表面には、俺宛ての住所と名前。
裏面には、住所と【真崎結咲】の文字。
真崎から手紙が来なかった、というのは嘘。
確かに、転校してすぐは来なかった。
だけど、転校して1年以上が過ぎた頃。
たった1通だけ届いたのが、この手紙。
今さら遅い……って握り潰して、捨てずに引き出しの奥に封印したのを思い出した。
数年越しに封を開ける。
シンプルな便箋。
そこに俺の予想していた言葉はなかった。
あったのは、たった2行だけのメッセージ。
────────
手紙を出せなくてごめんなさい。
お元気ですか?
────────
真実を語ろうとしないその言葉を何度も頭の中で反芻して。
「嘘つき」
俺の口から漏れた声は、虚空へと消えていった。