絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「そうか、偉かったな。でも、椅子の上に乗っかると落ちたときに大怪我するかもしれないから、今度からは俺にいうんだぞ」
「うん」

 そんなこんなで、到着初日は掃除をしたり、洗濯したり、片付けをしたりしていたらあっという間に夕方になってしまった。

「夕飯、ありものでいいか?」

 干し終えたタオルを畳んでいると、イラリオさんがひょこりと顔をだす。私は「もちろん」と答える。

 二十分ほどすると、「できたぞ」とイラリオさんが呼びにきた。

「いただきまーす」

 夕食のメニューは帰ってくる途中に買ったパンとスープの質素なものだ。本当にありものを突っ込んだようで、人参やじゃがいもは皮も剥かずに切ってそのまま投入されていた。

 味は……塩味だろうか?

 突っ込みどころ満載の料理だけれど、これは突っ込んでいいのだろうか。作ってもらった手前、突っ込んじゃだめ……?
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