平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
騒ぎを聞きつけたのか、獣騎士たちも突入してきて止めに入った。ジェドをコーマックから離したあと、話し合いの場が設けられた。

一旦は話を聞いてくれたものの、ジェドは納得したような顔をしなかった。

「団長様」

「すまない。頭を冷やしたい」

すくっと立ち上がったジェドの背に声をかけたものの、彼は一度も振り返らずに部屋を出ていってしまった。



◆§◆§◆



翌日、リズはジェドと両親と、王城で開かれた日中のパーティーへ出席した。

わざわざ王城の二階会場を貸し切っての、大々的な婚前パーティーだ。馬車へ向かう道中も生きた心地がしなかったし、両陛下の前へと通された時には緊張もピークだった。

「そう恐縮せずともよい。君らのための婚前祝いだ。あのグレインベルトの領主が妻を迎えるのだ、国を上げて祝わねば」

それだけ、ジェドが特別な貴族であるというのがよく分かった。

リズは、その彼とはここへ来るまでろくに話もしていないことを思い出して、胸がキリキリした。

昨日の一件から、ジェドとの間にはぎこちない空気があった。見つめ合ったら隠し事を悟られそうな気がして、リズが二人きりになることからを逃げていたのも理由だろう。

『団長と、話す時間を作るべきですよ』

コーマックは、きっと大丈夫だからと励ましてもくれた。リズが自分で伝えられるよう、部屋で話した内容については誰にも教えていない。

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