平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「さすがはグレイソン伯爵。見事な推理です。それが使えるものであることは、私自身が証明しています」

ベルベネット子爵は、慌てる素振りもなくにこっと微笑む。

「それを、陛下たちにも使えるか?」

「ただ、私が使っているのは骨董品の術具です。動くまでは無理でしょうが、緩和する臨時の薬なら、ここにいる全員分ご用意してあります」

「それで構わない、任せたぞ。エドモンドも、ニコラスを頼む」

「もちろんです」

続いてジェドから目を向けられたエドモンドが、向こうから騎士の姿勢で答えた。

「俺もっ、父上たちのことをみているぞ!」

「みゃう!」

ニコラスがしっかり主張し、腕の中の幼獣も同じく片手を上げた。

ジェドがうなずき返し、すでに集まり待機しているリズたちへ手で指示を送りながら、駆け出す。

「行くぞ!」

「はいっ」

リズたちは、ジェドに続いてテラスへ向けて走った。

「すまない、リズ。せっかくのドレスなのに、走らせてしまって」

コーマックが自分の前に乗るようシモンに確認している声を聞いていると、ジェドが小さな声で言ってきた。

「何を言っているんですか。私は、獣騎士団員でもあるんですよ。走るのなんて慣れました、へっちゃらです」

「それは――頼もしいな」

ふっとジェドが笑う吐息をもらした。

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