平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
状況は緊迫していて、最悪だ。それなのにリズは、ああ、この空気、いいなぁと感じて、密かにじーんっとしてしまった。
◆§◆§◆
呼ぶと、すぐにカルロたちはテラスへ来てくれた。順繰り飛び乗った彼らに次々と騎獣し、リズたちは魔女を追って空へと飛び出した。
改めて外の景色を目に留め、驚いた。
地上から、青い花弁が上空へと舞い上がっている。その花弁は薄く発光していて、触れることができない。
『青い薔薇の花弁が、上に――』
会場の上を見ていたニコラスとシモンの、不思議な言葉が思い出された。
発生源となっている地上では、大勢の王都民たちが倒れていた。造花を着けていた者たちなのか、一部が意識を失い、残る全員が転がり苦しんでいる。
「なんだ、これは」
空の青い薔薇の花弁と、地上の人々の苦しむ姿。悪夢のような光景に、思わずジェドが低いつぶやきを落とす。
――魔女の、災い。
その一文が脳裏に過ぎって、リズもぶるっとした。魔女は眠りに落ちると言っていたけれど、それは死の眠りなのではないかと想像してしまう。そして、この地は丸ごと消え失せるのだ。
今、話すべき?
リズは、自分を支えて騎獣してくれているジェドを盗み見た。彼は、いまだ現実として信じ難いという目を、遠く先を行く〝箒に乗った魔女〟へ戻す。
と、彼が急に顔色を変えた。
「カルロ!」
◆§◆§◆
呼ぶと、すぐにカルロたちはテラスへ来てくれた。順繰り飛び乗った彼らに次々と騎獣し、リズたちは魔女を追って空へと飛び出した。
改めて外の景色を目に留め、驚いた。
地上から、青い花弁が上空へと舞い上がっている。その花弁は薄く発光していて、触れることができない。
『青い薔薇の花弁が、上に――』
会場の上を見ていたニコラスとシモンの、不思議な言葉が思い出された。
発生源となっている地上では、大勢の王都民たちが倒れていた。造花を着けていた者たちなのか、一部が意識を失い、残る全員が転がり苦しんでいる。
「なんだ、これは」
空の青い薔薇の花弁と、地上の人々の苦しむ姿。悪夢のような光景に、思わずジェドが低いつぶやきを落とす。
――魔女の、災い。
その一文が脳裏に過ぎって、リズもぶるっとした。魔女は眠りに落ちると言っていたけれど、それは死の眠りなのではないかと想像してしまう。そして、この地は丸ごと消え失せるのだ。
今、話すべき?
リズは、自分を支えて騎獣してくれているジェドを盗み見た。彼は、いまだ現実として信じ難いという目を、遠く先を行く〝箒に乗った魔女〟へ戻す。
と、彼が急に顔色を変えた。
「カルロ!」