平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
けれど、その中でシモンは、リズをあっさり見つけることができた。

「幸運の娘の体質って、自分には使えないけど、良き運を引き寄せるものなんでしょ? なら、私がシモン君と動くことで条件は満たされるんじゃないかしら」

シモンが、なるほどと腕を組む。

「神様に待遇されているってことは、俺がこうやってお姉さんを見つけられたのも、お姉さんが助けを必要とするのを見越して、という意味もあるのかもしれないね」

「本当かどうかは、分からないけどね」

「そんな苦しそうに笑わないで。俺、嬉しいよ。お姉さんを見つけたいって思ったんだもん」

リズの両手を握って、シモンが笑いかける。

「よしっ、それじゃあ魔法の中心ってやつを探してみようか!」

「うんっ」

リズはシモンに笑顔でうなずくと、二頭にも声をかけて一緒になって走り出した。



◆§◆§◆



――それは、遠い過去の話だ。

魔女がまだ、人の体を持って生きていた頃、グレインベルトの森の奥は、今以上に手つかずの大自然だった。

その中を、大きな白獣が駆けて行く。

それは戦士と呼ばれ、一千年の時を経て亡霊と呼ばれることになる、アティーシャを任された一回りも大きな白獣だ。

《アティーシャ様! こんなところで何をなさっておいでなのですかっ》

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