平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
風が吹き抜け、ガルガロスの白い毛並みと、アティーシャの長い桃色の髪を揺らしていった。
「カルロ! ぴったりな名前ね」
《はぁ。アティーシャ様は、ご自分が不思議と言いあててしまうのを、自覚されていないから……》
「お友達だったのするの?」
アティーシャが、落ち葉を踏みながらのんびりと歩き出した。ガルガロスは、十五歳にしては幼い彼女のあとを追う。
《共ではありません。戦士として高め合うべく、何度も戦ってきましたよ。あれは唯一、私と張り合える戦士だ。それだけで、我々は十分なのです》
「ふうん。そもそもねガルガロス、そう恭しくなくてもいいのよ?」
《いーえっ。あなた様は、我らが王女が、子と認めた者です。すなわち、姫なのです。ですから走り回るなど――アティーシャ様あああああ!?》
言った矢先、飛んでいく黄色い蝶に気づいたアティーシャが、あやうい鈍さで走っていってしまった。
追いかけようとしたガルガロスは、そこでジロッと上を見た。
《また来ておったのか、魔女め。暇なのか?》
そこには、派手なピンク色の髪をした一人の女が座っていた。魔女同盟に魔法契約したことにより、その瞳もピンク色に染まっている。
「私のために〝声の魔法〟を使わなくたっていいわ。私は魔力を持つ相手なら、精霊も聖獣も魔力で会話を拾えるから」
《そんな器用なことができる魔女を、私はお前以外に知らん》