平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
国内は魔女狩りに続いて、神子や巫女狩りも加速していた。それは国が、武力以上に戦いの力を持たせたくないという勝手な考えだ。先日も、神子がいた村ごとつぶすことが起こっていた。
「……あの子が、村で神子として気づかれずに良かったのかもしれない」
魔女は不運にも思えるようなそれを、今になって感謝していた。ここは、この国ではどこよりも安全だ。
けれど、魔女は顔を手で覆い思わずむせび泣いた。
「どうして、私の子が〝幸運の娘〟なの……」
神子よりも貴重で、人が血眼で探している存在。知られてしまったら、どんな手を使っても彼らはアティーシャを山から引きずり出そうとするだろう。
きっと、神様は魔女が嫌いなんだ。
魔女は思う。人の身で魔法を使う。一人の男に惚れて、もう一度人として本気で生きようとした罰なのか――。
そして、動き出した事態は止まらなかった。
とうとう白獣と魔女は、その運命の日を迎えることになる。
一人森を出て、領主と婚約者の元へ向かったことを知った魔女は、慌てて箒を飛ばした。森を出てすぐの草原に、三人の姿があった。
「国王陛下の招待には、私が一人で向かいます。これまで、ありがとう」
ぺこりとアティーシャが頭を下げる。
向かいには一人の男と、一人の美しい女性がいる。グレインベルトの領主、若きグレイソン伯爵とその婚約者だ。
「どうか、そんな顔をしないで」
「……あの子が、村で神子として気づかれずに良かったのかもしれない」
魔女は不運にも思えるようなそれを、今になって感謝していた。ここは、この国ではどこよりも安全だ。
けれど、魔女は顔を手で覆い思わずむせび泣いた。
「どうして、私の子が〝幸運の娘〟なの……」
神子よりも貴重で、人が血眼で探している存在。知られてしまったら、どんな手を使っても彼らはアティーシャを山から引きずり出そうとするだろう。
きっと、神様は魔女が嫌いなんだ。
魔女は思う。人の身で魔法を使う。一人の男に惚れて、もう一度人として本気で生きようとした罰なのか――。
そして、動き出した事態は止まらなかった。
とうとう白獣と魔女は、その運命の日を迎えることになる。
一人森を出て、領主と婚約者の元へ向かったことを知った魔女は、慌てて箒を飛ばした。森を出てすぐの草原に、三人の姿があった。
「国王陛下の招待には、私が一人で向かいます。これまで、ありがとう」
ぺこりとアティーシャが頭を下げる。
向かいには一人の男と、一人の美しい女性がいる。グレインベルトの領主、若きグレイソン伯爵とその婚約者だ。
「どうか、そんな顔をしないで」