平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
情けなさに、ここに部下がいなくてよかったと思ってしまった。どうして、こんなにも体が動かないのか。

「リズは、どこだ? 無事でいるのか?」

魔女が自分から引き離そうとしていた、愛しい女の子。

先程まで、カルロに騎獣して抱き締めていた。そこにいることを実感したかったせいだなんて知られたら、リズに情けないと言われてしまうだろうか。

リズが特別な女の子であると魔女が語った時、彼女の体が怯えたように強張ったのを感じた。その腕に拒絶されてしまったら、どうしようとジェドは怖くなって、必要以上に彼女を抱き締めた。

そんな事情をぶっ飛ばしてでも、どうか自分を望んで欲しい。

ジェドは、何があろうとリズを諦めはしないだろう。

「自分がいるから迷惑をかけるだとか、頼むから思わないでくれよ……!」

ジェドは歯を食いしばり、這ってでも動こうと足掻いた。

リズが、どんな女の子なのかはよく知っている。そして自分は頑張るのに、誰かが無理に頑張ったり、負担になってしまうことを心配した。

欲張りになって欲しいのに、彼女は愛されることさえ遠慮する。

どれほど自分が魅力的な女の子であるのか、リズは知らない。それをジェドは、自分の全てを使って、一生をかけてでも教えていくつもりでいた。

君以上に魅力溢れた女性は知らないと、睫毛に口付けを落として、そして愛を語り合いながら温もりを分ける夜を過ごすのだ。

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