平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
――たとえそれが事実だろうと、離さない。

魔女から秘密を告げられた時、より強くなった腕から、そんな彼の意思が伝わってくるようで安心できた。ここにいろ、と全身で伝えられている気がした。

《カルロには同意したくないのですが……返す言葉がありませんね》

《俺に同意したくないってどういうことだよ》

《そのままの意味ですよ》

カルロとエリーの言い合いが始まった。リズは獣のお喋りを聞きながらも、心はジェドの方へと飛んでいた。

無事でいるかしら。

会いたい。

こんな時なのに、とても会いたくなった。ただの我儘だと思うのだけれど、リズはジェドといると、どんどん欲張りになってしまうのだ。

ジェドに、もっと好きになってもらいたい。笑っていて欲しい。結婚したい。

夫婦としての生活が、早く始まればいい。そして彼との子供を授かって、家族としてカルロも一緒に笑って暮らしていきたい……。

「……どこにいるの」

リズは手ごと婚約指輪を引き寄せ、祈るように口付けを落とした。この指輪に誓いを立てた時からずっと、リズはジェドのものなのに。

『俺はリズに恋焦がれている』

彼はパーティー会場でそう言ったけれど、それはリズの方だ。

< 169 / 213 >

この作品をシェア

pagetop