平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
伯爵名を出された貴族たちが、文句を言えなくなって黙り込む。それについては、陛下が彼らのために御自ら真っ先に丸薬を試していた。

『私はグレイソン伯爵を信じている。彼が信頼したのなら、私はベルベネット子爵を信じよう』

陛下は自分の体で保証したうえで、飲むようにとおっしゃってくださった。

そのお心遣いも、無碍にするわけにもいかない。

「とはいえ、さすがの私も歩き回って少々疲れがきましたね」

ふぅ、とベルベネット子爵は密かに吐息をもらした。するとどこからか現われたエドモンドが、会場にあった長椅子の一つを勧める。

「ああ、エドモンド君か。お疲れ様、助かったよ」

「いえ、私は配っただけですので」

飲ませて、と指示したベルベネット子爵の言い方が悪かったのか。それは一体なんだと貴族が言うのも遮って、ガンガン飲ませてもいた。

だが大人なベルベネット子爵は、言葉を呑み込む。

「……そっか。うん」

おかげで令嬢に関しては、彼と、畏れ多くも協力してくれた第一王子ニコラスで全力で対応にあたった。エドモンドに女性は任せられないと確信した。

近くで倒れたままでいる兵と騎士は、申し訳なさそうに見守っていた。それに気づいて、ベルベネット子爵は疲れを隠して笑顔を作る。

「大丈夫。ことが終われば、次期動けるようになる」

「申し訳ございません、我々がこのような状態で……」

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