平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
それが獣騎士団に定められている規律の一つだった。それは〝獣騎士と分かる者〟が一人でも同行していれば可能だ。

王都で第一王子ニコラスを守り、王城内の不正まで暴いたのは最近の話だ。誰もがプライベートな散策を歓迎して騒ぎ立てず、戦闘獣へも配慮してくれていた。

「まるでお祭りみたいだわ」

田舎出身のリズには、たくさんの風船や花飾りもされた明るい大きな通りや、大勢の人が行き交う光景が目に新鮮だった。

聞いていた通り、王都はお祭り騒ぎだ。店も施設も盛大に飾り付けられ、家々の窓には花鉢や手製の飾りもある。通りには屋台も並んで、雑貨類のテント販売も多くあった。

ジェドと歩く――とはいえ、甘い気持ちというより、気も楽に歩ける状況をリズは楽しんでもいた。

「で? なんでついてくるんだ?」

ぞろそろと集団でついてくる部下たちを、ジェドがジロリと睨む。

そこには、八人の獣騎士と相棒獣たちの姿があった。 コーマックやトナーたちはシモンを含め、それぞれ別グループで王都を回っていた。

「なんでって。面白そうだし」

頭の後ろに手をやっている獣騎士が、メンバーを代表して平気で答えた。

ジェドが、無言のまま怒気を滲ませた。リズは、彼ららしいと思ってこっそり笑ってしまった。

「お前らは応援しているのか、邪魔したいのか――どっちだ?」

「やだな~、そう低い声を出さないでくださいよ」

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