平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
珍しく空気を読んだのか、シモンも「精霊って単語が似合わない」というつぶやきに留めて手で口を塞ぐ。

「とはいえ、いっちょ前に兵を置いていって、それが白獣と似たような形をしているのも気にくわんな」

そう口にしたジェドの目に、力が戻る。

リズたちは察知して気を引き締めた。その次の瞬間、彼がカルロに続くコーマックたちを振り返って力強く指示した。

「俺たちは最強の獣騎士団だ! こっちは騎士と相棒獣のコンビ。一頭一匹の共闘で、向こうにいる兵もどきに遅れを取るのは許さん。時間はない、全員速やかにこいつらを蹴散らせ!」

「了解!」

全員が答えた直後、相棒獣たちを一気に加速させ、砲弾から飛び出したような勢いで展望台まで突っ込んだ。

黒い獣が反応し、歯をむき出しに爪を振るって襲いかかってくる。

エリーが首を瞬時に仕留めた。その直前に抜刀していたコーマックが、剣を突きの姿勢に構えた。

「――君たちのような獣モドきに、信頼で繋がっているうちの相棒獣はやれませんよ」

コーマックが黒い獣の胸に剣を突き立てた。前でしがみついているシモンが、間近にした獣騎士の戦闘に目を輝かせている。

他の獣騎士たちが、それに続く形で黒い獣を抑えにかかった。白獣と獣騎士の共闘だ。爪と牙と剣が、息を飲む勢いで黒い獣たちを押していく。

カルロも歯をむき出し、前足のたったひと振りで獣を吹き飛ばした。

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