平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「団長! どうか副団長たちと先に進んでください。俺らもこっちを片付けたら追います!」

「頼んだぞ、怪我はさせるなよ」

「ここでも白獣の心配のみっスか! さすがっス!」

それは、自分たちに向けられた激励であると分かって、獣騎士たちが笑ってジェドたちを背中で見送った。



襲い掛かってくる黒い獣を蹴散らしながら、飛行に入ったカルロと共に一気に展望台の最上階を目指した。

コーマックたちが援護編成に入り、すぐ後ろと周りをサポートする。

振り落とされないようリズはしがみつきながら、建物の後ろ側から回ってきた新たな黒い獣に「ひぇっ」と身を竦めた。

「チッ、何頭用意しているのかは知らんが――カルロ、蹴散らせ!」

ジェドが指示した瞬間、カルロが「ふんっ」と鼻を鳴らしスピードを上げた。一頭に頭突きをかまして進路からどかし、大きな尻尾をぐるんっと動かし、二頭を掴んで地面へ向けて突き落とした。

亡霊との戦いでも見た、例の〝不思議尻尾〟だ。

コーマックの前から、彼と共に下を見やってシモンが口を開く。

「ひゃー、あれは痛そう」

「そうですね……けれど剣を突き立てた感触は確かにあったのに、絶命すると霧のように消えるのも驚きです」

「魔法であって、肉体はないということだろう」

よくは分からんが、と詳しい理解を放棄してジェドが言う。

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