平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「伝承として伝わっている中で、よく知られている『王都と魔女』の話がある。幼い頃から誰もが聞かされるから、大人から子供までハマる奴もいる」

「ハマるって……」

「それでたびたび便乗商法やらで騒がれて、アイテムやらまじないやら流行るわけだ」

どうやらジェドは、そういう流行りに関しては嫌いなところがあるらしい。

彼らが知る魔女というのは、どれも物語の中での悪役のようだ。

でもリズの故郷のリベルラ村や、その近隣の村や町にもなかった。一方的に『魔女だから、悪』というのには疑問を覚える。

「どうして魔女が悪いんですか?」

リズが思わず質問すると、獣騎士たちが顔を見合わせた。

「どうして、って言われても」

「魔法を使えるから、悪者なんですか? それはひどいと思います」

「あ、そうじゃないんだ。一番よく知られている話の魔女が、悪者で」

可愛らしく目をつり上げたリズを見て、獣騎士たちが慌てる。見かねたジェドが、リズを自分の方へと引き寄せた。

「国に災いを呼ぼうとしたらしい」 

「災い?」

「ただの物語だよ。王都を滅ぼそうとした魔女が、失敗して追われる身となった、という話なんだ。悪い魔女が再び王都を滅ぼそうとやってくると信じられていて、たびたび『国に災いを呼ぶ』と騒がれる」

「そうだったんですか……」

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