平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
気づいた瞬間、大きなカナリア色の目を輝かせて飛んできたニコラスを、ジェドが片手で頭を掴んで止めた。

「金髪で、あきらかに貴族っぽい衣装……誰?」

カルロのそばから一通り観察したシモンが、袖を軽く引っ張って尋ねる。リズは自分より少し背丈が低い彼に、柔らかな苦笑を返した。

「この国の、王子様なの」

名前は、ニコラス・フィン・ウェルキンス。ウェルキンス王国の第一王子で、両陛下の唯一の嫡子である。

彼は幼い頃に対面した折り、ジェドを気に入って一方的に親友認定した。

それからというもの関係が続いている。最後に獣騎士団へ訪問した際に幼獣に懐かれ、今は預かってもらっている状態だ。

「あの幼獣、獣騎士団にいる幼獣より大きいね」

「少しだけ年上なのよ」

「へー、やっぱりそうなんだ。まぁ、あれが例の王子だとすると……」

シモンの目が、向かってくる一人の騎士へと注がれる。

その間もジェドは、諦めずぐいぐいくるニコラスの頭を押さえ続けていた。

「前に会った時に聞いたと思っていたんだが、いつ大親友に昇格した?」

ジェドが尋ねると、ニコラスがパッと目を向けた。彼の腕の中にいる幼獣も、くりくりとした紫色(バイオレッド)の目でジェドを見つめる。

「前々から大親友だったぞ?」

「みゃうっ」

その通り、と言わんばかりに幼獣が前足を一つ上げる。

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