平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「嘘つけ違うだろ、お前の頭の中はどうなってんだ」

頭を掴んでいる手でギリギリされたニコラスが、「痛い痛いっ」と言ってじたばたする。

一国の王子様にこんなことをできるのは、ジェドくらいなものだろう。

リズがそう思っていると、遅れて合流したエドモンドが、騎士というより執事のような姿勢でジェドに言った。

「すみません。こちらへ来るのを止められませんでした。陛下も『そこまで可愛い息子にねだられたら』と、妃殿下との茶会をお休みさせて外出の許可を」

「あの、のんびり陛下め」

ジェドが、舌打ちするような表情をした。

そんなことを言っていいのか。リズはハラハラしたが、エドモンドは生真面目な表情をこちらへと向ける。

「リズさん、お久しぶりです。このたびはご婚約おめでとうございます」

「ありがとうございます。エドモンドさんも相変わらずのペースというか……お元気そうで何よりです」

向こうで殿下が大変なことに、と言うのを諦めて引きつり笑顔を返した。

エドモンドの目が、続いてシモンを見下ろす。

「これが、例の新人ですか」

「コレって言ってくれるなよ。俺には、シモンって名前があんの」

すかさず言い返されたエドモンドが、やや珍しがる風に間を置いた。少し考え、一人納得したようにうなずく。

< 46 / 213 >

この作品をシェア

pagetop