平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
うーんとコーマックが頬をかく。するとシモンが「そうだよ」とひょこっとリズの方へ顔を覗かせた。

「お姉さん、純白な騎士っぽい人だって、結局のところ男なんだから狼に――もがっ」

シモンの口を、コーマックが素早く塞いだ。

「自制は持ち合わせいます」

まったく……とコーマックがつぶやく。

そばで聞いていたリズは、なんだか恥ずかしくなってきた。確かに彼もまた、ジェドと同じく大人の男性の一人であるのだ。

「えぇと、お店の前とは言いません。その、見える位置で離れて待ってくださっていて結構ですから」

「そうして頂けるのなら、助かります」

「ただの肌着でしょ? 俺、見ても平気なのに、もがっ」

そばから言ってきたシモンの口を、再びコーマックが後ろから塞いだ。リズはちょっとだけ心配になってしまった。

アリスティアに紹介されていた店は、綺麗な店々が並ぶ大通りの中にあった。

一面のガラス窓には金の豪華な装飾模様。ラッフルリーフが施された扉も、王都の貴婦人が大変好きそうなゴージャスで上品な雰囲気を漂わせていた。

先に知らせがきていたのか、リズが入店するなり、いつも世話になっていると女性店主が出てきて対応にあたってくれた。

「こういう色っぽいのはいかがです? 旦那様に喜ばれますわよ」

「いえ、私は、そういうのはちょっと……」

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