平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「お姉さん、落ち着いてよ。カルロは白獣だし、言い方を間違えただけだよ」

キーワードは違うけれど、カルロの意見は正しい。二人きりでいる時、ジェドの目の奥に、燃えるような熱が宿っているのには気づいていた。彼は、リズに欲情しているのだ。

彼の瞳がより魅力的で目を離せなくなるのは、リズに恋をして、そして触れたいと思ってくれているからなのである。

「お姉さん、真っ赤になって可愛いね―」

「うぅ、シモン君に笑われる始末……」

頬を両手で押さえたら、シモンがひょいと横から覗き込んできた。

だって、どうしたって顔が熱くなってしまう。

これまで、こんな風に異性に思われて、そしてその相手をこんなにも好きになってしまったことなんてないから。余裕がないのだ。

「どうせ、二歳も年上なのにとか、子供っぽいとか言うんでしょ? 分かってるの、私が団長様に追い付けないだけなの」

思わずひねくれた返しをしてしまった。

いつも途中でキスをやめてくれるのは、ジェドだ。彼は、リズが本当に困ることはしない。キスマークだって、結婚するまで付けないからとわざわざ約束してくれた。

その時、頬を隠している手をシモンに下ろされた。

「え……? シモン君?」

見つめ返すと、彼が女性を虜にする灰青色の目に、大人びた微笑を浮かべる。

「そうやってふらふらしていると、俺、本気で横からかっさらっちゃうよ?」

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