平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「へ?」

「十五歳だって、大人と同じことできるんだからね」

シモンが妖艶に微笑む。そこには大人になった時の面影が見えた気がして、びっくりしてリズの混乱も止まった。

すると彼が、ふっと色っぽさを収めて離れる。

「なーんてね――ふげっ」

いきなりシモンの頭が下を向いた。どうやら思いきり拳骨を見舞ったらしく、そこには拳を握ったコーマックが立っていた。

「リズさんをくどかないっ」

「んもー、冗談なんだってば。元気付けようと思って」

「君のは冗談に見えないんですよっ」

とはいえ、誤解だと分かったのかコーマックが拳を解く。

「まぁ、確かにリズさんも落ち着かれたようで、何よりです。結婚前で緊張もしているでしょうに、団長がすみません」

そういえば、頬の熱もすっかり引いている。

シモンの行動を理解したリズは、ハッとした。

「いえっ、副長様が謝ることではありませんからっ」

「安心してください、団長には僕の方から自制を言い聞かせましたし、結婚前で気持ちが落ち着かないところもあるだろうから、あまり困らせるな、と幼馴染としても説教しました」

そう答えたコーマックが、ふっと温かい微笑みを戻した。

「僕だって、リズさんのことを大切に思っているんです。これくらい、協力しますよ」

その言葉に意図はないのだろう。

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