平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
咄嗟に鏡に手をついたが、向こうにいる彼女に触れることはできなかった。本当に鏡の向こうにいるのだと、今更のように驚きが込み上げる。
「いいかい、結婚したら逃げられないよ。きっと、その大きな秘密を彼は受け止めきれない」
「大きな秘密って? 幸運の娘には、何かあるんですか?」
慌てて尋ねるも、魔女の姿は徐々に薄くなっていく。
魔女が初めて少し間を置き、きゅっと唇を噛んだ。
「――いいかい、あんたは、ここにいるべきじゃないんだ。獣騎士団からも離れなさい。あんたが不幸になるだけだよ」
最後に言葉を残し、魔女の姿は完全に見えなくなった。
鏡に再び映った自分を、リズは呆然と見つめた。不意に扉のノック音がして、びくっと肩がはねる。
「新郎様のご用意が整いました」
「あっ、はい。今出ますっ」
先程のはなんだったのか。そんなことを思いながらドレスのスカートを持ち上げると、女性店員たちによって先に扉が開かれた。
部屋の外には、男性に袖元を調整してもらっているジェドがいた。
「リズ。やっぱりよく似合う」
こちらを向いた途端、その青い目が甘く細められる。
彼の瞳に自分の姿が写し出されていることに、胸が熱くなった。そして、揃いの結婚衣装姿がリズの目を惹き付ける。
「いいかい、結婚したら逃げられないよ。きっと、その大きな秘密を彼は受け止めきれない」
「大きな秘密って? 幸運の娘には、何かあるんですか?」
慌てて尋ねるも、魔女の姿は徐々に薄くなっていく。
魔女が初めて少し間を置き、きゅっと唇を噛んだ。
「――いいかい、あんたは、ここにいるべきじゃないんだ。獣騎士団からも離れなさい。あんたが不幸になるだけだよ」
最後に言葉を残し、魔女の姿は完全に見えなくなった。
鏡に再び映った自分を、リズは呆然と見つめた。不意に扉のノック音がして、びくっと肩がはねる。
「新郎様のご用意が整いました」
「あっ、はい。今出ますっ」
先程のはなんだったのか。そんなことを思いながらドレスのスカートを持ち上げると、女性店員たちによって先に扉が開かれた。
部屋の外には、男性に袖元を調整してもらっているジェドがいた。
「リズ。やっぱりよく似合う」
こちらを向いた途端、その青い目が甘く細められる。
彼の瞳に自分の姿が写し出されていることに、胸が熱くなった。そして、揃いの結婚衣装姿がリズの目を惹き付ける。