平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
ジェドは、白が多い衣装を魅力的に着こなしていた。丈の長いジャケットには、同じく紫から白へと変わっていくグラデーションが入っていて、白銀の刺繍でザインされている。そして胸元には、赤紫色の装飾品が輝いた。

この人と結婚しては、だめなの?

多くの人が祝福してくれているのに、たった一人の言葉に心はギシリと軋む。温かく微笑む彼を見て胸が締め付けられるのは、リズがこんなにも彼を求めているから。

「どうした?」

「いえ、素敵な服だと思いまして。普段の軍服の雰囲気もありますね」

リズは咄嗟に嘘を吐いた。

今、この素敵な時間を壊したくない。魔女の言った秘密がなんなのかは分からないけれど、幸せそうなジェドを見てそう思ってしまった。

「リズに褒められると、舞い上がってしまいそうになるな」

本気で照れているようで、彼が一度冷静さを取り戻すように目をそらす。

「実は、獣騎士団長の特別仕様の礼服に見立ててもいるんだ。これなら、相棒獣を連れられる」

ジェドがこちらを見て、一層温かく微笑んでくる。

リズが挙式にもカルロを参加させたいと言ったからだ。元々そのつもりだったらしいけれど、その気持ちもしっかりと彼は汲んでくれていた。

神の前で愛を誓ったら、カルロと並んで花道を歩く予定だ。

「綺麗だよ、奥さん」

目の前に立ったジェドに両手を包まれ、リズの胸がまたとくんっと甘くはねた。

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