平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「お姉さんなら、俺が追いかけるよ。団長からも許可もらってるし、大人が行くより俺が行く方が緊張しないで済むでしょ」
シモンは返事も聞かず、散策にでも出かけるみたいにサロンをあとにした。
◆§◆§◆
屋敷を出たリズは、一番近い書店を目指して歩いた。
外出の理由も『恋占い』でバッチリだ。話の流れからすると不自然ではないだろうし、あとは時間がかからなければ問題ない。
どんな災いで、どんな風に描かれているのか……魔女について考えるにしろ、まずは知ることからだと思った。
コーマックたちは有名だと言うが、リズは魔女を悪役に描いた書物に覚えがない。
もしかしたら、そこにヒントだってあるのかもしれない。
先日にジェドの母と来た書店を訪ねてみると、丁寧に書架の間の埃を拭っている小太りの男性店主がいた。
「これはこれはっ、花嫁様ではないですか!」
「ごめんなさい、今、忙しいですか?」
「いえいえ、この通り暇をしているところですよ」
そこで、少し見てみたい本があるのだと伝えると、店主は快く「こちらです」とリズを案内してくれた。
「それにしても『魔女が出る本』ですか。最近、よく聞かれるんですよねぇ」
「書物も人気なんですか?」