冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
一時期は生気のない顔をしていた七緒が笑っているのがうれしくて、この笑顔を守ってやりたいと強く思い、プロポーズまでした。

ところが、大失敗。
完全に冗談だと思われてしまった。

しかし、この熱い気持ちをどう伝えたらいいのかわからない。

照れくささもあって、素直に「愛してる」なんて言えなかった。


長くひとりで生きてきたせいか、どうも他人とのかかわり方がよくわからない。

相手がクライアントなら難なく対応できるのだが、プライベートではからっきしダメだ。


二度目のプロポーズをした今日は、七緒にカードキーを渡したというのに、依頼人との打ち合わせが長引いて遅くなってしまった。

腕時計の針は、二十時半を示している。

マンションのエントランスで緊張しながら自分の部屋のチャイムを鳴らすのは、初めての経験だ。七緒はいるだろうか。

すぐに『はい』という応答があり、不覚にも頬が緩む。
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