冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「ただ、抱えている案件が少々ヘビーなので、七緒さんに負担がかかることを心配していて、距離を置くべきではないかと葛藤していたようですね」


彬さんが出ていったのは、私への配慮からだったのか。
でもその理由を言えなかったんだろうな。


「ヘビーというのは、西岩建設の件ですか?」
「ご存じでしたか」


うなずいた私は、西岩建設と取引があったことなどを話した。


「なるほど」
「西岩建設の方から、過労で自殺者が出てしまったと聞いたのですが、彬さんは会社のほうを弁護するんですか? ブラックな環境だとか。それでも?」


ずっと気になっていたことをぶつける。


「私たち弁護士は、正義の味方というわけではありません。テレビドラマなんかで刑事事件の裁判シーンがありますが、容疑者を起訴して事件についての立証を行うのが検察、加害者側を弁護するのが弁護士です」


そう言われるとそうだ。


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