冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
この中に七緒にまで付きまとった記者がいるかもしれないと思うと腹が立つが、あの記事を書いたのを後悔させてやる。

当事者尋問は予定通り進み、原告となっている被害者の妻の涙に、俺の胸も痛んだ。

俺は親父の裁判を傍聴していないが、おそらくお袋も深い悲しみの中、証言台に立ったのだろうと思うと、他人事ではない。


そしていよいよ馬場さんの登場だ。

現在、西岩建設で施設管理部の部長をしている彼は、どちらかというと会社寄りの人間だ。

だからか、出廷している営業部部長も社長も、余裕の顔をしている。

自分たちに不利な証言などしないと、たかをくくっているのだ。


「営業部の残業は馬場さんが所属されていた頃からひどかったようですね。過去に、浦川昇というあなたの上司が長時間労働を強いられて亡くなられているとか」


俺が親父の名を出すと、社長の顔が青ざめた。


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