溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
「まぁ、そう言うワケだから…適当に夜景を見ながら…二人で話をして」

京弥院長は鯛のカルパッチョを箸で口に運んだ。

「…笹倉さんが子連れだってコトは知っています…」

「え、あ・・・」
加那斗さんは他人行儀に私の苗字を呼び、柔らかな笑みを湛えた。
五年前、別れたはずの恋人が、今度はお見合い相手として私の前に現れた。

「名前も奏多君だと訊いています…俺と同じ響きのある名前で…何だか親近感あります…」

「いえ…あ…そうですか…」

京弥院長はクスクス笑いながら私達の会話を訊いていた。

加那斗さんに私の素性は全部バレバレの様子。

今更、隠しても仕方がない。

「あの・・・相良さん…」

「!?」

何処かでスマートフォンのバイブする音が聞こえた。

皆各自のスマートフォンが確認する。

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