陰キャの渡瀬くんは私だけに甘く咬みつく
ただそれが、一見キスマークの様に見えてしまうってことが一番の問題。
「これ、キスマークに似てるらしいけどさ……キスマークはつけたことないから分かんねぇよな?」
「……そうだね」
「つけてみていい?」
「っダメ!」
即座に拒否したあたしに陽呂くんは笑いながら「ざーんねん」と言った。
咬み痕がキスマークみたいになるってだけでも恥ずかしいのに、本当のキスマークなんてつけられたら恥ずかしいだけじゃなく心臓が持たない。
その印を意識するだけできっと爆発しそうになっちゃう。
それに、あたしのそんな気持ちを別にしたとしてもこれ以上痕を増やしてほしくなかった。
だって、コンシーラーやファンデを使って毎朝見えない様にするのって結構大変だから。
金曜日にしている一番の理由はこっちかも知れない。
土日を挟むことで少しでも咬み痕が薄くなるようにって。
少しは薄くなった痕を毎朝コンシーラーとかで見えなくするのはもう日課。
だって、一週間経って消えてきたところにまた咬み痕を残されるんだもん。
「もう……とにかく起きよう? もう目も覚めちゃったし」
「やだ。もっと美夜を堪能してたい」
起きようとするあたしと、まだまだ微睡みたい陽呂くん。
この光景も土曜日の朝の定番になっていた。
「これ、キスマークに似てるらしいけどさ……キスマークはつけたことないから分かんねぇよな?」
「……そうだね」
「つけてみていい?」
「っダメ!」
即座に拒否したあたしに陽呂くんは笑いながら「ざーんねん」と言った。
咬み痕がキスマークみたいになるってだけでも恥ずかしいのに、本当のキスマークなんてつけられたら恥ずかしいだけじゃなく心臓が持たない。
その印を意識するだけできっと爆発しそうになっちゃう。
それに、あたしのそんな気持ちを別にしたとしてもこれ以上痕を増やしてほしくなかった。
だって、コンシーラーやファンデを使って毎朝見えない様にするのって結構大変だから。
金曜日にしている一番の理由はこっちかも知れない。
土日を挟むことで少しでも咬み痕が薄くなるようにって。
少しは薄くなった痕を毎朝コンシーラーとかで見えなくするのはもう日課。
だって、一週間経って消えてきたところにまた咬み痕を残されるんだもん。
「もう……とにかく起きよう? もう目も覚めちゃったし」
「やだ。もっと美夜を堪能してたい」
起きようとするあたしと、まだまだ微睡みたい陽呂くん。
この光景も土曜日の朝の定番になっていた。