GET BACK TOGETHER
顔を上げるとやっぱり光輝が立っていた。
さっきまで沢山の輪の中にいたのに、私と話をするためにわざわざ来てくれた?


「隣、良い?」

「勿論!」

私はここに来て声を掛けてくれたことが嬉しくて食い気味に返してしまう。
すると光輝にプッ。と笑われてしまった。

私は恥ずかしくなって下に向けた。

動かした視界の端には光輝の靴が入り込んできた。
今座っているのは四人くらい座れそうな長いベンチ。
私は端っこに遠慮がちに座っている。

光輝は、何処に座る……?

ドキドキしながら視界の端に映る靴を目で追っていたら、どんどんこちらに近づいてくる。

靴は私の傍にまで来た。

そして光輝が座った。

横目でチラリと窺うと、かなり近い距離。

私達の隙間は十センチ程しか空いていない。

その久しぶりの近い距離に私の鼓動は速さが収まってくるはずもない。

そんな動揺している中、近い距離のせいか懐かしいシャンプーの香りがフワリと私のところに流れてきた。
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