GET BACK TOGETHER
六年前と変わらない懐かしい香り。

やっぱり光輝は変わっていない。


「どうかした?笑ってる」

嬉しい気持ちがどうやら顔に出ていたらしい。

「な、何でもないよっ」

私は動揺がバレないように誤魔化しながら焦って返す。

「成人式、来なかったね。風邪ひいたって聞いた」

その言葉に思わず目を見開いた。

「あ、うん、そうなの……」


本当は違う。

光輝に会うのが怖くて仮病を使った。

成人式のワードにあの頃の辛かった記憶が蘇って変に胸が苦しくなってきて、私は思わず俯いた。

視線を落としたことで視界には光輝の左手が入り込んできた。


薬指……

指輪、してない……。


それを見つけると急降下していた気持ちが一気に浮上。
現金すぎるな、私。

私にもまだチャンスはある……。
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