GET BACK TOGETHER
一人だけ幸せになろうとしてるくせに。

婚約者が居て、俺と何の話をするわけ。


その熱の籠った目はなんなわけ?

意味が分からない。


「わかった」

俺がなんとかそう返すと絵麻はトイレに向かった。

俺もすぐ立ち上がって後を追う。

女子トイレの前、絵麻を待つ。

絵麻を待ちながら、お願いだから拒否してと反芻し続ける。

五分ほど待つと扉が開いた。

絵麻だ。

俺は口を開く。


「絵麻」

「え?」

俺が声を掛けると、絵麻は少し驚いた顔を作った。
俺は気にせずに絵麻に近付く。


「絵麻、二人で抜けない?」

耳元でわざと囁いてみせた。

違うなら、拒否する。
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