GET BACK TOGETHER
この状態はヤバイ。

俺は思わず絵麻の肩を掴む。


「雪那は同僚だから!」

必死に伝えるが、絵麻は目を合わそうとしても合わそうともしてくれない。

「名前で呼んでるじゃない!」

どうやら絵麻も俺と同じ勘違いをしているようだ。
それよりも俺まで声を荒げている場合じゃない。
俺は冷静にならないと。

「雪那は名字だから。本名は雪那薫」

俺は声のトーンを和らげる。

「信じられるわけないっ!」

だが絵麻は拒絶するように叫ぶ。

「絵麻、落ち着いて」

「もう一人にさせてっ!」

絵麻は俺の手を振り払ってリビングの扉に走りだした。
俺は追いかけて絵麻の腕を掴んで捕まえる。

「絵麻!」

「離してっ!離してっ!」


暴れて泣き喚き続ける絵麻。
二十分近く宥めようと攻防したが、何を言っても聞いてもらえない。
しかも家から出て行きたいのか、何度もリビングの扉に走ろうとする。
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