敏腕CEOは執愛で契約妻の初めてを暴きたい
まさかそんな開運法だったなんて、事前にガイドブックを読んだはずなのに見落としていた。

人々は満面の笑みを浮かべて睾丸を撫で回している。

私もみんなに倣い、にっこりしながら撫でる。どうか幸せになれますように。

咲和さんは私のその姿もしっかり写真に収めてくれた。

「そろそろお茶の時間ですね。美玖さん、なにか食べたいスイーツなどはありますか?」

「ニューヨークチーズケーキが食べたいです」

「それならノリータにあるお店に行きましょうか」

咲和さんが提案してくれた。

ニューヨークチーズケーキの代名詞と言われる観光客向けのチェーン店がほかにあるが、ニューヨーカーたちが好むのはノリータ地区にあるお店らしい。そこでは伝統的なニューヨークチーズケーキが食べられるという。

「わあ、ミニサイズなんですね」

こぢんまりした店内にあるショーケースには、いろいろな種類のチーズケーキが並んでいた。

大きなホールサイズもあるが、真ん丸なミニサイズの種類が豊富だ。

< 52 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop