お飾りにしか⋅⋅⋅なれない

···史織


人生で初めての恋人が出来た。

私なんかに⋅⋅⋅⋅⋅と思い
沢山考え、悩んだりもした⋅⋅⋅⋅⋅⋅

だが、奏悟さんに
「なぜ?恋愛をしては行けない?」と
「紗雪さんに言われているの?」と。

「紗雪様が、紗雪さまが
そんか事、言うわけありません!!」
私の事を大切にしてくれる紗雪様が。

そう、叫ぶと
奏悟さんは、クスッと笑いながら

「史織さんは、
本当に紗雪さんが大切なんだね。」と。

「自分もその中に入れて欲しい。」と。

私の愚痴や泣き事を
黙ってきいてくれた後に
助言や元気をくれる奏悟さんに対して····

私は⋅⋅⋅⋅⋅

だんだんと
会える事を楽しみにしている自分に
その気持ちが、何であるのか
不思議に思っていた。

でも、紗雪様が回復するまで
やらないと行けない事が山積みで
自分のこの気持ちが
なんなのかを考える余裕はなかった。

そんな私を
奏悟さんは、ずっと温かな目で
見守ってくれていた。

私には両親はいない

だけど、立花の旦那様や奥様は
私の事をとても信頼してくれて
可愛がってくれる。

奏悟さんとの事も
我が事のように涙を流して
喜んでくれた。

紗雪様も
「史織は、私の友人であり
大切な家族で姉のような人
だから、幸せになって欲しいと
ずっと、ずっと思っていたのに
私がこんなことに
なって史織を巻き込んでしまって
申し訳ないと思っていたの。」
と、話してくれた。

奏悟さんのご両親に合うときは
立花の旦那様、奥様、紗雪様も
一緒に挨拶を交わした。

奏悟さんのご両親は、
ホテル業界から引退をして
今は、二人でゆっくり過ごされている。

ホテル・フォーシーズンは
奏悟さんに任せて。

後のホテルは、奏悟さんの従兄弟達が
任されている。

分社化して、それぞれが試行錯誤
しながら経営をするようにシステムで
皆さん やり甲斐を感じているようだ。

それでも困った時には
皆で集まって相談をしていると
話してくれた。

良きライバル、良き同士みたいで
凄く良い関係だとわかる。

奏悟さんのご両親も優しくて
「いつでも遊びに来てね。」
と言ってくれている。

今は、休みの日に伺っている。

奏悟さんと一緒の時もあるが
中々、奏悟さんと休みが
会わないので⋅⋅⋅⋅⋅。

一人で行き、お母様と買い物をしたり
お父様を交えてお茶会をして
奏悟さんの小さい時の話を聞いたり
アルバムを見せて貰ったりしている。

私の事を本当に可愛がって頂いて
立花の旦那様、奥様以外で
初めてだったので、とても嬉しかった。
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