年下男子に追いかけられて極甘求婚されています
「ゆっくり食事していって。ここの仕事が終わったら部屋に顔出すよ」
「うん、わかった。ありがとう」
五徳に火を点けてもらい、少しだけ会話を楽しみ、潤くんは仕事に戻っていった。
一人残された私は贅沢な朝食を堪能しつつも、どこか寂しい気持ちになった。
シフト勤務で早番、遅番のある潤くんと、カレンダー通りで昼勤務の事務職である私。二人の勤務体系はまったく合わない。これまでもそうだったから、これかもそうなのだろう。
今は恋人同士だからそれぞれ好きに生活しているけれど、結婚となるとどうなるのだろう。時間帯の合わない私たちはうまくやっていけるのだろうか、一抹の不安がよぎった。
結婚式は女子にとって一大イベントだ。少なくとも私にとっては一生に一度お姫様になれる瞬間だと思う。
結婚雑誌をペラペラと捲りながらあーでもないこーでもないと計画をたてるのすら楽しいイベント……だと思っていたんだけど。