隣の不器用王子のご飯係はじめました
いつもグダグダ締め切りギリギリまで終わらないのに、姉さんとは思えないほどの早さだ。
不審に思いながらも、とりあえず読み始める。
……そして、それを読み終わる頃には、室内の温度が2,3度上がったのではないかと錯覚するほど顔が熱くなっていた。
「姉さん⁉」
怒りと羞恥心が入り交ざった声は思い切り裏返る。
姉さんは頬杖をつきながらにやにやしてこっちを見ている。
「どう?」
「どうも何もっ……」
俺は姉さんのことを力の限り睨みつけた。
「前から言ってるよな⁉人のことを漫画のネタにするのはやめろって!」
人気漫画家サトウレナの読み切り漫画。
その登場人物はどう考えても、俺と小野山さんがモデルにされていた。
「いやあ、良いモデルが身近にいるもんだからあっという間にできちゃったよー」