天才外科医と身ごもり盲愛婚~愛し子ごとこの手で抱きたい~
彼女たちとは三日前の会社帰りにお酒を飲みに行き、先日の家族会議での出来事を打ち明けた。
しかし、今日のデートについては伝えていないので、ふたりとも興味津々に目を輝かせながら、私と勇悟の顔を見比べている。
「ホント、偶然ですね。あの、紹介します。彼は貴船ゆ――」
「貴船総合病院の次期院長になられる、貴船聡悟先生ですよね! 絢美ちゃんからプロポーズの話を聞いて、一度お会いしたかったんです~」
私が紹介する前に、柿田さんが勇悟の前に一歩出て、ガシッと彼の手を握る。
「いえあの、彼は双子の」
「聞いてた通りのイケメン……! 私も貴船総合病院をかかりつけにしたいなぁ」
桃瀬さんも私の話を聞いてくれる様子はなく、彼は聡悟くんではないと訂正するタイミングを失う。
戸惑って勇悟と目を合わせると、彼は苦笑して小さく首を横に振った。おそらく、この場であえて訂正する必要もないという意味だろう。
まあいいか。今度会社でゆっくり説明しよう……。
とりあえず勇悟に聡悟くんのフリを続けてもらいつつ、今度は柿田さんと桃瀬さんを彼に紹介する。