そういう目で見ています
はい……??

「うな……じ?」

「そう……。月蔵さんのうなじ……たまらない。首元は細過ぎてもいけなくて、俺は色白の方が好みなんだけど。特に今日みたいに、緩くアップにしている時のしどけなく首元にかかる、髪が……すごくいい……」

それはたまに視線を感じるなあとは思ったけど、思ったけども、それは上司として、部下を見守ってくれているのかなあって思ったから……!!

それが、うなじ!?
うなじって……いや、見過ぎだから!!

社長の私の首元に注がれる視線が熱い。

「月蔵さんの視線には何か感じる。君は何を見ているの?」

……っく……。
この人がここまで言っているのに、私が言わないのは何かフェアではない気がします。

「スーツ……です」
「スーツ?」

「正確にはスーツを着ていらっしゃる社長のお姿、です」

言ってしまった。

「へえ……?」

きらりと瞳が輝いたような気がするのは気のせいなのでしょうか。
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