地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生に溺愛されています。
ど、どうしよう…ほんとにあっさり決まってしまった…。てか、お見合いって1対1で話すよね?私コミュ力ないのに何やってるんだろう…
と、自分にあきれているとリビングのドアが勢いよく開いた。
「お、お父さん!?」
ドアの所に立っていたのはお父さんだった。
「真彩!お、おおお、お見合いするのか!?ほ、ほんとに!?」
「え。う、うん。」
あ!ま、間違えてうんって言っちゃった!
「や、やるのか!?ほ、ほんとにか?」
「や、やっぱりやらな──」
「真彩~!相手方は快~く了承してくれたわよ!」
……え
「ちょ!真穂!?もう連絡したのか!?」
「いいじゃない。それとも拓也さん…反対するの?」
あ。お母さんがお父さんに有無とも言わせないときにやるやつだ。すっごい圧かけて言うんだよね…
あ。ちなみに、真穂はお母さん。拓也さんがお父さん。お互いに名前で呼び合ってるんだよね。これで政略結婚なんだよね…。もし私も婚約したらこんなに仲良くできるのかな?
そんな少しの不安も抱えてお見合いの日になった。