Don't let me go, Prince!


「で、電気は消してくれないの……?」

 そう、部屋の電気はまだ付けられたままだった。昨日は私から脱ごうとしたけれど、やはりすべてを見られるのはまだ恥ずかしい。

「駄目……と言ったらどうしますか?」

 弥生さんはそう言って左手で私の頬を撫でる。でも右手は、私のショーツを少しづつずらしてる。
 弥生さんは意地悪だわ!言ってることも意地悪だし、私を焦らす様に触れてくるこの手も意地悪。

「あ……あぁ、ダメぇ……」

 左手が胸に移動して今度は遠慮なく強弱をつけて揉みしだかれる。そちらに気を取られれば、今度はショーツの上から敏感な部分をなぞられる。

「弥生、さんっ……お願い。電気……消してっ。」

 私が挑発的な態度を取れたのは最初のキスの時だけ。彼の優しくてじりじりと焦らすような愛撫に私は我慢が出来なくなってしまいそう。

「今日は、許してあげます。」

 弥生さんはそう言って近くにあった照明のリモコンのボタンを押す。昨日寝た時みたいに真っ暗にせず、常夜灯だけはつけたままにするの?

 彼の手が私のショーツを剥ぎ取り、直接私の弱い場所に触れてくる。その部分から聞こえてくる湿った水音に私は耳を塞ぎたくなってしまう。

「こんなに……溢れているのが分かりますか?」

 本当にもう!そんなに私を虐めて楽しいの?分かってる、自分の身体だもの。そう思って弥生さんを睨むと、敏感な部分で指をクルクルと動かされる。

「あっ、やぁ……っ、そんなに……指、動かしちゃ」



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