ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~
「マリア嬢、今回彼女を連れてきたのは城の都合により彼女と婚約することになったからです。」



……は?



どうしてそうなるの!?



マリアが怒りに震えているのがわかる。



「つまり私との婚約は破棄するとおっしゃりたいの?」




「元々、私の口から婚約すると一言も申しておりません。」




絶対に怒っているのに、令嬢として声を上げないあたり流石と言いたい。




私は今にも怒鳴りたい。





この人厄介だとは思っていたけど、女癖まで悪いなんて最低すぎる。



「そんな言い訳が通用するとでも?」




「ですが、ご理解して頂けないと困ります。

私は、城の都合だとしても彼女を愛しております。」




ルイは私の肩に腕を回して抱き寄せる。



私も多分何か言わないと疑われる。




「私も、ルイ様のことを愛しております。

片時も離れたくありません。」




ルイの身体が小さく震えている。
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