ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

私の苛立ちのレベルは当に超えている。


これはいつものことだが、何を言っても今は怖くない。


国王は至って真面目な話だと言わんばかりに、私の顔を見据える。


「重要なのはこれからだ。
何故レイになりきれと言ったのか。

それは、先日デスラスト王国から手紙が来たからだ。レイを寄越せとな。」


国王の話を聞く限り、レイはルミナスとして選ばれたが、ルミナスの力がまだ不完全らしい。


その事はデスラスト王国にも耳に届いていて、レイを渡せばクリスタル王国には手を出さないのだと言う。


光の国クリスタル王国と、闇の国デスラスト王国は、長きに渡る戦争が続いている。


デスラスト王国には、数十年に一度オニキスという魔法石が存在する。


オニキスは、手にした者・その周り全てを闇に包む恐ろしい魔法石。


その魔法石をデスラスト王国の王が、所持したらしい。
< 31 / 157 >

この作品をシェア

pagetop