ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

レイを引き渡せば、オニキスの魔力を解放しない条件が手紙には書かれている。


そこまで話を聞けば、その先言わなくてもわかる。


「要するに、私がレイの身代わりになり死ねと?」


「勉学を受けてないのに頭はきれるようだな。

その通り、レイの代わりになれ。」


私が国王を親と思ってないように、国王もまた私のことを娘と思っていないのだろう。


そうでなければ実の娘に、死ねとは言わない。


でも、私にとっては好都合。
これでやっと私はこの苦しみから解放される。


「あくまでもあんたのためじゃなく、ルミナスのために身代わりになるわ。」


死ねるなら断る理由がひとつもない。
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