フォンダンショコラな恋人
「確か私が知っている顧問弁護士さんは、以前からの先生のご子息で若先生だと聞いています。今はその若先生が事務所を継いでらっしゃるはずですから、事務所の他の先生が来ていらっしゃるのかも知れませんね」
「なんか、すっごく冷たくあしらわれたわ……。話にならないに近い感じよ」
「確かうちの顧問弁護士は事務所はそれほど大きくはないんですが、腕利きを揃えていると聞いています。ふうん……そうなんですね」
「すーっごおく冷たくって表情も全然変わんないの、無表情よ? んで、資料出せ資料出せって、もーあんな案件終わりにしたいのよ、こっちだって。でも……疑義があるのに折れるのは絶対イヤ!」
よく見ると、結衣はくすくす笑っている。
「何よ……」
「いや、懐かしくて。自分もよくそーやって、叫んでたなあって思い出したんです」
そこで、結衣は真顔になる。
「宝条さん、私査定って、保険会社の最後の切り札だと思っています。何かあるならここでしか最終的に食い止めることはできないんです」
「うん……」
それは……分かっている……分かっているのだが……、
「酔いそう。お水、もらってくる」
「一緒にいきましょうか?」
「ん、平気……」
「なんか、すっごく冷たくあしらわれたわ……。話にならないに近い感じよ」
「確かうちの顧問弁護士は事務所はそれほど大きくはないんですが、腕利きを揃えていると聞いています。ふうん……そうなんですね」
「すーっごおく冷たくって表情も全然変わんないの、無表情よ? んで、資料出せ資料出せって、もーあんな案件終わりにしたいのよ、こっちだって。でも……疑義があるのに折れるのは絶対イヤ!」
よく見ると、結衣はくすくす笑っている。
「何よ……」
「いや、懐かしくて。自分もよくそーやって、叫んでたなあって思い出したんです」
そこで、結衣は真顔になる。
「宝条さん、私査定って、保険会社の最後の切り札だと思っています。何かあるならここでしか最終的に食い止めることはできないんです」
「うん……」
それは……分かっている……分かっているのだが……、
「酔いそう。お水、もらってくる」
「一緒にいきましょうか?」
「ん、平気……」