フォンダンショコラな恋人
「いいですよー、運びますから!」
「行けるっ!」

けど、よろりとした陽平は翠咲に抱きついてしまう始末だ。
「あらら。リビング、行きましょうね?」
「ん……」

「皆さんも良かったらどうぞ?」
「いや~こんな時間に申し訳ないし」

リビングに入った陽平はダイニングテーブルを見て、玄関に向かって声をかけた。

「ここまで来たんだから、上がっていけばいいだろう? それに終電もないし、雑魚寝でよければ泊まっていけば」

「えー!? 本当に? 悪いな倉橋」
全く悪いなど気配を感じさせない真田に、陽平は心底イライラする。

「どうぞ。ごめん翠咲」
「いいえ? どうぞー。皆さんお疲れでしょうし」
ダイニングテーブルには、おにぎりがたくさん置いてあったのだ。

「わー、手作りのおにぎり?」
「スープもありますので、良かったら。陽平さんもいるよね?」

「うん……」
少しづつ、酔いは醒めていていたけれど、翠咲が甘やかしてくれるのが嬉しくて、つい、そんな返事になってしまう。
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