【短】お前が誰のものか分からせてやるよ。
「本当にするけどいいんだな?」
「大丈夫だってば!」
瑠衣は何回もしつこく聞く間に、知らないうちに頬に零れていた涙を指先で拭ってくれる。
苦しそうにしてしまって、心配させたかも。そんな風に思っていた私は甘かった。
小さく笑った彼に改めて、組み敷かれる。
唇と頬に口付けられて、耳の縁を息でくすぐりながら囁かれたのは艶を含んだ台詞。
「大丈夫なら、お前をもらうよ」
言葉の意味が分からない、とは今さら言う気はない。
私の上で彼が身じろぎをしてから、私が頭を乗せている枕の下に手を突っ込む。
驚いて振り向くと、長い指がゴムのパッケージを摘まみ出していた。
「さすが遊び人は用意がいいね」
「そりゃそうだろ」
からかうように言えば、返ってきたのは悪戯がばれたみたいな表情。
「月乃は大学の時から、ずっと俺のものにしようと思ってた。それに……」
「それに?」
「お前が俺のものになるまで、ベッドから出さないつもりなんだけど」
「……」
ひえ、サラッととんでもないこと言ったよね今!?
何だかまるで、死刑の宣告を受けたように背筋が粟立つ。
なのに、それと同時に体中が火照るのはどうしてなんだろう。瑠衣が微笑んで、体を動かし始めた。
薄い被膜ごしとは思えないぐらいに熱を滲ませたものを、溢れきっている場所へ押しつけられる。
そこをゆっくりと往復されて、それだけでため息がもれた。
どうしよう。気持ちよいけど、怖くてたまらない。
「……っ!!」
息苦しさを少しでも軽減するために、短く深呼吸をする。
浅く抜き差しをされてそれから、ゆっくり貫かれていた。